高価な着物を二束三文で買い取ろうとする着物買取詐欺は、高齢者や一人暮らしの女性を中心に狙いをつけ活動をしています。
怪しいと感じたら相手にしないのが一番ですが、あの手この手を使って何とか買い取ろうとしつこく食い下がってくるケースも多いです。
しかし詐欺の見分け方や対策を覚えておく事により、被害を未然に防げる事もあるので対策を覚えておきましょう。
着物買取詐欺の狙い
実際のところ着物買取詐欺の狙いは着物そのものではなく、宝石や貴金属である事がほとんどです。
着物は素人には価値を判断する事が難しいので、詐欺に手を染めているような人間には、どれほどの価値があるのか見分けがつかないからです。
そのため不用な着物を買い取りますという体で話が始まっても、徐々に宝石や貴金属はないかという流れになっていきます。
相手の話にのらない事が対策になる
着る事のない着物を持っていると定期的なお手入れが大変ですし、スペースも取るので処分したいと考える人は少なくありません。
詐欺はその気持ちにつけこんでくるので、例えタダで手放してもいいと思える着物が手元にあっても話にのってはいけません。
のせれば話が通る相手と認識される事になり確実にカモにされるので、詐欺に売るぐらいならもったいなくても捨てた方がマシと考えましょう。
着物買取詐欺:訪問編
事前のアポイントなしでいきなり自宅を訪れる買取詐欺で、一般的に『押し買い』とも呼ばれる最もスタンダードなタイプです。
1人で来る事もあれば2~3人で来る事もあり、最初は低姿勢でいても買取を断ると高圧的な態度に変化する事もあります。
玄関前やインターフォン越しに話している間はまだいいですが、間違って室内に入れてしまったりすると完全にアウトです。
複数の対策で詐欺を完全撃破
・着物に関して専門知識の必要な質問を重ねる
・会社名・住所・電話番号を聞いてその場で検索する
・家族に相談すると言って話を無理矢理打ち切る
詐欺が訪れたタイミングで家に自分1人しかいなかったとしても、他に誰もいないと知られる言動は絶対にNGです。
実際には自分しか家にいない状態で、相手がしつこいような場合は、家族に相談するふりをして警察に連絡をする事も対策として有効。
ともかく室内に入られてしまうと面倒なので、その前の時点で詐欺が諦めて帰るようにふるまう事が重要になります。
着物買取詐欺:電話編
知らない番号から電話がかかってきて『不用な着物買い取ります』と、電話営業のような形で行われるタイプの買取詐欺。
普通の営業電話のようにも感じられますが、まっとうな着物買取業者はそのような営業行為はしていません。
アポイントを取ってしまうと訪問詐欺と同じ『押し買い』の状況になってしまうので、絶対に話にのらないようにしましょう。
自分の情報を教えてはいけない
自分ではアポイントを取ったつもりはなくても、住所を教えてしまったら最後、家にまで来る確率は高いです。
特に不用な着物や貴金属があるなんて答えてしまったらしつこく狙われるので、何を聞かれても適当に受け流すのが正解となります。
聞かれたからと言って住所や名前などは間違っても教えないように気を付けましょう。
着物買取詐欺:ネット編
着物買取詐欺の大半は向こうからやってくる形ですが、わずかながらネットで申し込んできた相手を騙そうとする詐欺もいます。
この場合は価値のある着物を安く買いたたく事が目的であると同時に、押し買いに訪問するための住所もゲットされてしまうため質が悪いです。
実際のところネット上の着物買取はまっとうなお店の方が多いので、少しでもおかしいと感じる点を見つけたら利用しないのがベスト。
悪質な詐欺サイトの見分け方
・住所が番地まで書かれていない
・クーリングオフがない
・申し込みの前に口コミなどの評判を確認にする
こられ3点を意識するだけで、詐欺サイトに買取申し込みをしてしまうリスクはほとんどなくなります。
訪問や電話と違い自分が知識を身に付けるだけで対策が可能なので、騙されないためにも最低限覚えておいた方がいいでしょう。
信用できる着物買取業者とは?
まっとうな着物買取店は訪問買取や無差別な電話営業はしていないので、それらは100%詐欺と判断して相手にしない方が確かです。
売りたい着物があれば自分から申し込む事を心がけるだけでOKなので、例え面倒と感じてもお店探しは自分の手でするのが正解。
ネットで検索をしてすぐに名前が出てくる有名店であれば、少なくとも詐欺被害にあう心配をする必要はありません。
それでも心配が残るようなときには、ネット+実店舗で営業しているお店を選ぶ事により、詐欺被害に合う可能性は限りなく0に近づきます。
詐欺は未然に防ぐ事が重要
着物の押し買いは被害にあった事の証明が難しい面があるため、未然に防ぐ事が何よりも重要になります。
大切な着物や宝石・貴金属を安く買いたたかれないためには、少しでも怪しいと感じる相手には毅然とした態度で対しましょう。
知らない相手が訪問してきたときには片手に携帯電話を持って対応し、いつでもすぐ警察に連絡できるとアピールして見せる事も有効です。